マイナス金利が導入されたらフリーローンの金利もマイナスに？
先日、日本銀行のマイナス金利の導入が大きな話題となりました。マイナス金利が導入されたことにより預金から発生する利子を銀行に支払うことになりました。しかしこれは日本銀行に口座を持っている金融機関との話ですので、私たちには関係のないことです。
しかしマイナス金利というその言葉からなのか、マイナス金利とフリーローンの関係について様々な憶測が飛び交っているようで、中には間違った認識をしている方も多くいることでしょう。そこで今回は「マイナス金利はフリーローンに何らかの影響を及ぼすのか？」詳しく見ていきたいと思います。
マイナス金利とフリーローンの金利
マイナス金利のニュースを聞き、このように考えた人はいませんか？「マイナス金利ということは、フリーローンでかかる金利が引き下がるということ？」フリーローンの利用目的については実に様々だと思いますが、利用する金融機関を決める際にはほとんどの人が金利の低さというものを1つの基準としているかと思います。
金利の低さは過多な利息発生の抑制に繋がり、それは支払う総額であったり、返済の負担軽減などにも繋がっていきます。こういったことから、マイナス金利と聞き大変喜んだ人も少なくないと思いますが、実を言うと、マイナス金利とフリーローンの金利には何の繋がりもなく、金利が引き下がるということもないんです。と言うのも、フリーローンの金利、つまりは上限などの決まりごとについては、全て貸金業法や利息制限法といった法律に定められているのですが、今回のマイナス金利とは全く関係ないものなので、フリーローンの金利に何か影響を及ぼすのかというとそうではないんです。もちろん、中にはマイナス金利に合わせて今後そのような行動に出る金融機関もあるかもしれませんが、今のところは皆無と言えるでしょう。
マイナス金利とフリーローンの審査
日本銀行がまたの名を「銀行の銀行」と言うように、マイナス金利とは日本銀行の金利をマイナスにすることにより日本銀行に預金していると利子を支払わなくてはならないため、各金融機関が利子の支払いを回避するため、預金せずにもっと市場にお金を回し、経済を回復させることを目的としています。
そのため「より市場にお金を回すためフリーローンの審査が甘くなった」という噂が始まっているようですが、これは全くの間違いです。なぜなら、フリーローンはお金を貸せば貸すほど利益が出るというものではないからです。フリーローンは利息によって利益を生み出します。
しかしその利息は貸したお金が返済されて初めて金融機関のものになるので、返済が行われない限り利益どころか、損害を被ることになります。そもそも審査はそのような事態を防ぐため設けられているものですから、いくらマイナス金利が導入されたとはいえ、フリーローンの審査が甘くなるということはない訳です。
今回はマイナス金利が及ぼすフリーローンへの影響について見てきましたが、ここまでで分かる通り、影響はほとんどないと言えます。しかし、全くないとも言い切れません。これから先、金利を引き下げたり、審査基準を多少甘くしたり、何らかの影響が出ないとも限りませんし、何らかの影響が出ても決して不思議ではありません。今後の動向にも是非注目してみてください。
