金融界再編に垣間見る 生き残りをかけた戦い

なぜ消費者金融は○○銀行グループとなっているの? その原因と銀行側の特殊なメリットに迫る

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銀行系フリーローンの謎に迫る

銀行系フリーローン

 

どうして最近の消費者金融はどこも「○○銀行のグループ」となっているのだろう?と思ったことはありませんか?CMなどでも以前は○○銀行グループという肩書きはありませんでしたが、最近はほぼ必ず、○○銀行グループの表示が出ています。単に銀行の傘下に入ったという理由だけなく、消費者金融・銀行双方にとってメリットのある業務提携なのですが、その理由に迫ると、銀行消費者金融双方の生き残りをかけた戦いが見えてきます。

 

銀行傘下に入った原因

1990年代は消費者金融が最高の売り上げを上げた時期です。日本の経済バブルは最高潮に達しており、高い金利でも借り手はたくさんいました。CM規制なども今ほど厳しくはなく、ゴールデンタイムにどんどんCMも流されていました。ところが経済バブルが弾けてしまい、貸したお金の焦げ付きが生じるようになってきたのです。

 

消費者金融の取り立ても厳しくなります。家に何度も電話をかけたり、会社や親族にも取り立てを行なう業者も出てきて社会問題化するようになりました。2000年代に入って、タダでさえ経営が傾いている消費者金融に、取り立て規制が掛かるようになったのです。2006年に貸金業法の改正案が国会を通過し、2010年から施行されるようになりました。

 

その中には生活を脅かす取り立てをしてはいけないことなどの取立て規制、今後年収の1/3以上の貸し出しをしてはいけないという総量規制などが実施され、倒産する消費者金融が続出したのです。最後の決定的なダメージとなったのは利息制限法によるグレーゾーン金利貸出禁止、それに伴う過払い金請求の増加です。

 

その結果、実に1990年代には1万4000もあった消費者金融は2010年の2000ほどの減少していました。生き残った消費者金融は結局、銀行の経済的なバックボーンがなければ生き残れなかったので、銀行傘下となったのです。

 

銀行と消費者金融の合併のメリット

といっても銀行の傘下に入って助かったのは消費者金融だけではありませんでした。同じお金を貸して利益を上げることを主体としている銀行も、消費者金融だけが持っているある種のノウハウがほしかったのです。銀行側にも次のような特殊なメリットがあったので、喜んで倒れかけた消費者金融を傘下に入れました。

 

  • 利益率の高いフリーローンのシステムを導入できる
  • 顧客ネットワークが共有できる
  • 自社関連会社で自社の保証業務を行なえる

 

消費者金融よりも資金力に富む銀行もバブル崩壊後、融資に慎重にならざるをえず、今までだけの企業への融資だけを主体にした業務では限界が生じていました。そこで、消費者金融各社がもともとはじめていた一般消費者がよく利用し、かつ利益率も高いフリーローンに目をつけるようになりました。ですが銀行そのものがフリーローンのシステムを構築するにはかなりの資金投資が必要になります。

 

そこでもともとそのシステムを確立していた消費者金融を吸収することによって、ノウハウを吸収したり、もともとあったシステムをそのまま用いることができました。今は銀行もフリーローンを提供するのが一般的となっています。さらに消費者金融の吸収によって、たくさんの顧客情報を手に入れ、時代にあった利用者のニーズもつかめるようになりました。最後に挙げるメリットは銀行が住宅ローンなどを提供するときに、自社傘下の消費者金融を保証会社とすることができるようになった点です。これにより、消費者金融の業務も安定し、自社グループの利益の流出を防ぐことができました。

 

銀行と消費者金融の合併のデメリット

銀行と消費者金融の合併によるデメリットは限定的のようです。あえて挙げるとすれば、景気が今以上に悪くなったときに、どちらかの経営が悪くなったり、情報流出等の問題を起こせば、銀行・消費者金融共に、共倒れするリスクが生じるということです。同じ業務を行なっている競争業者はたくさんいますので、少しでも評判が失墜すれば、グループ企業全体の存続が危ぶまれます。

 

消費者金融の銀行傘下へ 企業ごとの違い

ほとんどの大手消費者金融は銀行の傘下となりました。一例を見てみましょう。

 

  • アコム→三菱UFJフィナンシャルグループへ
  • プロミス→SMBCグループへ
  • SMBCモビット→SMBCグループへ

 

例外はアイフルとレイクです。アイフルは今もなお銀行の傘下としてではなく、純粋消費者金融として生き残っています。銀行の力を借りなくても生き残ることに成功したわけですから、その企業努力は評価に値するでしょう。レイクは新生銀行の傘下となり、現在は消費者金融として存続するのではなく、新生銀行のフリーローンの一部門として存続することになっています。

 

つまり消費者金融としてのレイクは今は存在しません。貸金業法改正に伴って、倒れかけた各消費者金融が将来を模索し、選んだ道の末路が垣間見れて興味深い限りです。現在は貸金業界の編成も一休みしており、形は変わりましたが今までどおり、銀行は銀行としての、消費者金融は消費者金融としての業務を継続しています。

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